最近はNHKやニューズウィークでもクラウドを取り上げるようになったが、正直よくわからない人は多いと思う。それは当然だ。ITが専門の私でもよくわからないのだから。
クラウドとは基本的にネットと同じものだ。以前から広域ネットワークを示す際に「雲」の絵を使う事が多いのだが、それをそのまま名前にしただけだ。ただ以前のネットとは違い、技術の進歩により非常に多くの事がネットでできるようになった。それに対して売り手側が新しい印象をつけるために「クラウド」という名前を付けたのだ。だから感覚的にはWeb2.0と同じような印象のある言葉だ。
基本的にネットと同じものなので、その特徴もネットに準ずる。価格と利便性で優位だが、信頼度と自由度で不利だ。新規事業には適しているが、中核事業にはあまり適していない。
昔のネットバブルの時にできる事の大半はWeb上にあった。しかし長い技術の進歩によりネット上でできる事がWeb以外に大きく広がっていった。クラウドという名前は新しいが技術自体は長い期間をかけて構築されてきたものだ。ただあまりにできる事が多すぎてクラウドと言うだけでは専門家でも何の事かよくわからない。そこでクラウドをアプリケーション−中核の順に分類して、SaaS(ソフトウエア)、PaaS(プラットフォーム)、HaaS/IaaS(ハードウエア/インフラ)と3種類に分けるようになってきた。クラウドを使用する際はこの分類で考えた方がいい。
さてクラウドはメディアの言うようにバラ色の未来をもたらすのだろうか?今の感じで進むと、少なくともネットバブルのような熱狂は起こらないと思う。それはクラウドが曖昧で機能の範囲が広すぎるからだ。ネットバブルの際はYahooとかAmazonとか対象がわかりやすかったが、クラウドは何に熱狂していいのかよくわからない。その代わりクラウドは静かに進んでいくだろう。既にtwitterなどの新興ベンチャーの多くがAmazonのクラウド(HaaS)を使っている。利用者の背後でこのようなクラウド化が少しずつ進んでいくのだろうと思う。まさに「雲」のように。
2009年10月24日
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